2026年3月3日、共同通信が速報を出しました。
金融庁がSANAE TOKENの関連業者への調査を検討しているというのです。(47NEWS)
理由は「仮想通貨の発行に必要な登録がなかった可能性」。
これ、実はかなり重大な話です。炎上や損失の話とは、次元が違います。
「登録なし」って何が問題なのか、そして損したお金はどうなるのか。整理して分かりやすく解説します。
「登録なし」って、そんなに問題なの?
まずここから説明します。
仮想通貨(暗号資産)を「作る(発行する)」こと自体は、直ちに登録が必要なわけではありません。
問題になるのは、その先の行為です。
販売への関与や、売買・交換・媒介・顧客資産の管理などを「業として」行う場合、資金決済法に基づく「暗号資産交換業」の登録が必要になります。
今回の調査の焦点もここです。neu社がSANAE TOKENの設計・発行業務において、この「暗号資産交換業にあたる行為」を登録なしに行っていた可能性があるとして、金融庁が事実確認に動いているとみられています。
【SANAE TOKENに関するお詫びと今後の対応について】
Japan is Backプロジェクトチームです。
私たちはこれまで、高市事務所ならびに高市総理公認の後援会である「チームサナエが日本を変える」と、neu社を通じて協議を重ね、連携していく方針について双方のSNS等でご報告してまいりました。…
— NoBorder/ノーボーダー【公式】 (@NoBorder_info) March 4, 2026
こちらの投稿からも分かるように関わっていたのは間違いありません。
登録が必要な理由はシンプルで、「投資家を守るため」です。登録事業者には財務状況の開示やリスク説明の義務が課されます。その仕組みをすっ飛ばして業を行うのが、今回問われている点です。
無登録で交換業を行うとどうなるの?
資金決済法違反に該当する可能性があります。違反した場合、業務停止命令、そして最悪のケースでは刑事罰(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)の対象になることも。
今回の速報では、携わったとされる企業が登録なしで発行に関与していた可能性があるとのこと。金融庁はまず事実関係の確認から入るようです。
※今回の調査対象として名前が挙がっているのは、発行業務を主体で行ったとされる「neu社」とみられています。溝口氏のNoBorderとは別の会社です。
過去に似たようなことはあったの?
あります。しかも結構な数。
日本で仮想通貨の規制が整備されたのは2017年ごろからです。それ以降、金融庁は無登録で仮想通貨業を行っていた業者に対して、警告書の発出や行政処分を繰り返し行ってきました。
代表的な事例をいくつか挙げます。
コインチェック事件(2018年)
580億円相当の仮想通貨NEMが流出した事件です。コインチェックはみなし業者(登録申請中)のまま運営しており、金融庁から業務改善命令・立入検査が入りました。
その後も複数の業者が業務停止命令を受け、登録申請を取り下げた会社も相次ぎました。「調査→行政処分→事業停止」という流れが具体的になった事件です。
FTX JAPAN事件(2022年)
画像引用元:財務局ホームページ
世界最大級の仮想通貨取引所FTXが経営破綻したことを受け、関東財務局が日本法人のFTX JAPANに業務停止命令を含む行政処分を下しました。
日本で登録を持っている業者ですらこういう事態になる。無登録業者ならなおさらリスクが高いということです。
無登録販売で逮捕・起訴されたケース(複数)
金融庁からの警告にとどまらず、刑事事件に発展したケースも実際にあります。
無登録で仮想通貨を販売した業者が資金決済法違反で逮捕・起訴された事例が国内でも確認されています。「違反しても警告だけでしょ」という認識は甘い。
過去のパターンを見ると、「調査検討」の段階から本格的な処分までそう時間はかかっていません。今回も状況次第では、かなり早い展開になる可能性があります。
「損した」といっても、状況によって話が変わる
「損したお金は戻るの?」という話をする前に、まず確認したいことがあります。
「どんな状態で損しているか」によって、取れる手段がまったく違うのです。
パターン①「買ったコインの価格が下がった」
一番多いケース。急騰を見て買ったものの、首相の否定声明後に暴落して含み損になった——という状況。
これが一番厳しいパターン。「価格が下がること自体」は仮想通貨のリスクとして自己責任の範囲とみなされやすく、単純に「損したから返せ」とはなりにくい。
ただし「虚偽の説明があった」「誤認させる情報が意図的に流された」と立証できれば、損害賠償請求の余地はあります。
パターン②「コインが凍結・移動できなくなった」
CRYPTO TIMESの報道でも触れられていたブラックリスト登録の問題です。
現在サナエトークンはトークンプラットフォームにおいてブラックリストに登録されています。
プラットフォーム側の判断でトークンの移動が止められた場合、事実上資産がロックされた状態になります。
この場合、「資産を自由に動かせなくなった」という被害として訴えやすい側面があります。
特に無登録業者による発行と組み合わさった場合、法的に問いやすくなる可能性があります。
パターン③「そもそも詐欺的な手口で買わされた」
「高市首相が公認している」と明示的に説明されて購入した、SNSで嘘の情報を信じて買ってしまったという場合。
これは詐欺・不正競争防止法違反として訴えやすい類型です。パターン①よりも法的手段を取りやすく、返金や損害賠償を求める根拠にもなりえます。
どのパターンでも今すぐやること
購入時のスクリーンショット、取引履歴、購入金額、「公認」と書かれた投稿のキャプチャなど、証拠になるものは今のうちにすべて保存してください。後から「あのデータが消えていた」では手の打ちようがなくなります。
損失を取り戻す手段はあるの?
簡単ではありません。でも「絶対に無理」でもありません。
① 民事訴訟(損害賠償請求)
発行側に「違法性」や「虚偽の説明があった」と認められれば、損害賠償を請求できる可能性があります。ただし訴訟は時間もお金もかかります。
勝訴しても相手に資産がなければ回収できないケースも。
② 金融庁・消費者庁への申告
被害を受けた投資家が多ければ、行政の動きも加速します。
「自分一人では動けない」と感じていても、申告すること自体に意味があります。被害の声が集まることで、調査の優先度が上がることもあります。
③ 集団訴訟の可能性
被害者が多数いる場合、弁護士が集団訴訟を組織するケースがあります。
個人での訴訟より費用を抑えられることが多く、今後こういった動きが出てくる可能性もあります。
既に行動に移した人も
SANAE TOKENを買って2SOLがサクッと1SOLになった件を相談しに金融庁に来ました。 pic.twitter.com/DFU7P3LWwt
— bpluto☕️ビープルート☕️ (@bpgotothemoon) March 4, 2026
SNSではすでに金融庁に相談に行った人の投稿も見られます。
泣き寝入りでは終わらせないという強い意志も感じますね。コメント欄には
私は刑事と民事で準備してます。今回の件で関わった人を全てを対象にするのでお金と時間は掛かりますが、これを機に集団訴訟になればと思い先陣をきります
と言ったコメントも。すでにコインの値段が大きく動いたため、今後も実際に動く出す人は多そうです。
相談窓口はここ
- 金融庁 金融サービス利用者相談室:0570-016-811(平日10時〜17時)
- 消費者ホットライン:188(いやや)
- 日本暗号資産取引業協会(JVCEA):03-3222-1061(平日9:30〜17:30)
※弁護士への相談は、法テラス(0570-078374)経由で費用を抑えられる場合があります。
今回の件が「炎上」で終わらない理由
SNS上の炎上は、時間が経てば人々の記憶から消えていきます。でも今回は金融庁が動いています。
これは「騒ぎになった話」ではなく、「法的に問われる可能性がある話」に変わりつつあります。
溝口氏は炎上後、「関係者と話してるからちょっと待ってて」とXに投稿しましたが、現時点で正式な声明は出ていません。
ちょっと待ってて。関係者と話してるから。
あと、おれはどうすればいいか、詳しい人たち参考までに教えて。
— 溝口勇児 | 連続起業家 (@mizoguchi_yuji) March 2, 2026
金融庁の動きによっては、そう悠長に「待って」もらえない状況になってくるかもしれません。
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まとめ
「登録なし」という言葉は地味に聞こえますが、仮想通貨プロジェクトにとっては致命的な話になりうる問題です。
損失を被った投資家にとっては、今が動き出すタイミングかもしれません。「自分の損はどのパターンか」を確認して、証拠の保全だけでも今すぐやっておく価値があります。
📋 この記事のまとめ
- 金融庁がSANAE TOKEN関連業者への調査を検討。理由は「必要な登録がなかった可能性」
- 発行自体は必ずしも登録対象ではないが、販売への関与や売買・媒介などを「業として」行えば暗号資産交換業の登録が必要。無登録での業務は過去に業務停止・逮捕に至った事例も
- 「損した」状況は①価格下落②凍結③詐欺的手口の3パターンで、取れる手段が変わる
- 民事訴訟・行政申告・集団訴訟という手段があるが、まず証拠の保全が最優先
- 「炎上」ではなく「法的問題」に発展しつつある。今後の金融庁の動きに注目
※ 本記事は2026年3月3日時点の公開情報および報道をもとに作成しています。調査の進捗によって状況が変わる可能性があります。投資判断・法的判断はご自身の責任のもと、専門家にご相談ください。


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